コーヒー豆を購入する際は、コーヒー専門店や通販で購入している人も多いと思います。
そんなコーヒー豆ですが、販売される状態(いつも見るコーヒー豆)にするには焙煎という作業が必ず必要。
焙煎によってコーヒー豆の風味も味わいも変化するので、焙煎する人によってコーヒーは様々な表情を見せます。
今回はコーヒー豆の焙煎についての基礎的な部分についてと、焙煎の流れについて解説していきます。
焙煎というと難しいイメージがあるけど、基礎的な知識や流れを把握していこう!
どうやってやってるのかにゃ?
・コーヒー焙煎という作業と焙煎度合い
・コーヒー焙煎の一連の流れ
・焙煎は自宅でも出来る
コーヒー豆の焙煎(ロースト)とは
コーヒー豆の焙煎(ロースト)とは
コーヒーの生豆を炒る加熱作業のこと
元々、コーヒーの生豆は収穫・精製された段階では淡緑色をしており、味も香ばしさも無いので、生豆の状態でコーヒーを飲むことはできません。
この淡緑色の状態の生豆を焙煎(加熱)することで、豆の色が茶褐色・黒褐色に変化します。
この色が一般的に見られるコーヒー豆の色ですね。
焙煎することで生まれるコーヒー豆の変化
コーヒー生豆を焙煎することで、
豆に含まれる成分が化学変化を起こし、香りや、苦味・酸味・甘みといった風味が生まれます。
焙煎時間や熱のかけ方の違いによって、浅煎り・中煎り・深煎りという焙煎度合いが生まれ、コーヒーの風味が大きく変わります。
焙煎度合いとは
コーヒー豆の焙煎度合いは大まかに分けて、
浅煎り・中煎り・中深煎り・深煎りの4種類に分けられます。
さらにその4種類が細かく分類され8個の焙煎度合いがあります。
それぞれの特徴は以下の通り。
浅煎り
①ライトロースト:酸味が強く、苦味はほとんど感じない。
②シナモンロースト:香りが出てくる、酸味が強い度合い。
中煎り
③ミディアムロースト:香りが立ち、若干だが苦味が出てくる。
④ハイロースト:苦味と甘味が増し、バランスの取れた味の傾向。
中深煎り
⑤シティロースト:酸味が抑えられ、甘味やコクが目立つ。
⑥フルシティロースト:深煎りの風味が味わえる。日本では多め。
深煎り
⑦フレンチロースト:苦味やコクを楽しむ度合い。ミルクと合わせることも。
⑧イタリアンロースト:苦味が強く、焦げているように見える。アイスコーヒー向け。
コーヒー専門店などでコーヒー豆を購入する際は、必ずと言っていいほど焙煎度合いの記載があります。
好みによって選ぶ焙煎度合いが変わるので、コーヒー豆を買う際は必ず確認しましょう。
コーヒー豆の焙煎の流れ
焙煎の準備〜終わりまでの流れはざっくりと以下の通り。
①コーヒー生豆のハンドピック
②焙煎開始
③焙煎後のコーヒー豆の冷却
④焙煎後のハンドピック
⑤保存
一つずつ解説していきます。
コーヒー生豆のハンドピック
焙煎の準備段階として、コーヒー生豆のハンドピックという作業を行い、欠点豆を取り除きます。
ハンドピック:欠点豆を取り除く作業
欠点豆:虫が食っていたり、割れていたり、未成熟で色が変わっていたりと、取り除かないとコーヒーの風味に悪い影響を与える豆
欠点豆はパッと見てすぐ分かるものから、しっかりと探して見つかるものまで様々です。
このハンドピックを行うかどうかで、焙煎後のコーヒー豆の風味が変わるので、焙煎前にはしっかり行うようにしましょう。
焙煎開始
ハンドピックが終わったら焙煎機にコーヒー豆を入れて、焙煎開始です。
一回の焙煎は焙煎度合いにもよりますが、10分〜15分ぐらいです。
基本的な焙煎の進行は、以下の通り。
①水抜き(蒸らし)
②1ハゼ
③2ハゼ
最初に生豆の水分を抜き、その後熱を加えて豆の内部の化学変化を起こすという流れですね。
ハゼについては後述します。
焙煎後のコーヒー豆の冷却
焙煎は高温で行うため、焙煎後のコーヒー豆はかなりの熱を持っています。
熱を持った状態でコーヒー豆を放置すると、コーヒー豆の化学変化は続くため、焙煎が完了したコーヒー豆をそれ以上化学変化させないために冷却する必要があります。
大型の焙煎機には冷却器がついていますが、自宅で焙煎する際にはドライヤーで冷ましたり、コーヒークーラーと言うものを使用します。
コーヒークーラー
焙煎後のハンドピック
焙煎が終わり冷却も完了したら、必要であればハンドピックを行います。
見た目が問題ない生豆を焙煎した際も、熱が加わりにくく色が他の豆と違ったり、割れたりする豆も出てくるので、そういった豆を取り除きます。
焙煎後のハンドピックに関しては、パッと見て形的におかしくなっている豆や、明らかに他と火の入り方が違う豆を取り除くぐらいでも特に問題ありません。
保存
焙煎後のコーヒー豆は冷やしてすぐに密閉容器に入れて保管することが大事です。
コーヒー豆の劣化原因は、
空気・水分・温度・光
長時間そのまま放置することは劣化に繋がるので注意。
保管にはコーヒーキャニスターがオススメ、空気が入らない容器に入れて、暗所で保管するようにしましょう。
コーヒー焙煎で起きる化学変化”ハゼ”
焙煎の中で重要な変化が”ハゼ(爆ぜ)”と呼ばれる変化があります。
ハゼ:焙煎が進むにつれ発生する化学変化で生じる“豆の裂け”による爆発音
ハゼには前半に起こる1ハゼと、後半に起こる2ハゼがあります。
1ハゼ
生豆を高温で加熱すると、次第にコーヒー生豆内部の水分が蒸発し、炭酸ガスや様々な揮発性成分が生成されます。
やがて、水蒸気やこれらのガスの圧力に内部構造が耐えきれなくなり、豆の組織が破壊されます。
このときの、”パチパチ”や”パンパン”と爆(は)ぜる音を1ハゼと呼びます。
1ハゼ時の焼き上げタイミングと焙煎度合い
1ハゼ開始後→シナモンロースト
1ハゼ終了時→ミディアムロースト
1ハゼ終わり〜2ハゼ開始までのタイミング→ハイロースト
2ハゼ
1ハゼ終了後、しばらくするとハゼ音は止まります。
その後も化学反応と膨張は続いているので、さらに細胞が壊れていき、再び”ピチピチ”という音がし始めます。
1ハゼのように高い内圧がかからないため、1ハゼほど大きな音が鳴らないのが特徴です。
2ハゼ時の焼き上げタイミングと焙煎度合い
2ハゼ開始時→シティロースト
2ハゼピーク→フルシティロースト
2ハゼピーク終わり→フレンチロースト
2ハゼ終わり際→イタリアンロースト
焙煎は自宅でも可能
焙煎というと、コーヒーロースターにあるような大きな焙煎機で行うイメージがありますよね。
コーヒーロースターなどでは多くの量を焙煎するため、大きな焙煎機を使用しないといけませんが、自宅でも以下のようなもので焙煎が可能です。
・小型焙煎機
・手鍋
・フライパン
この中でも小型焙煎機はオススメ。
初心者でもムラなく焙煎がしやすいので、これから焙煎を始めたい人はオススメです。
小型焙煎機は手回しのものや、電気のものがあります。
焙煎はやり始めると自分の好みを反映出来る
自分の好みのコーヒー豆を作り出すことが出来るから、是非自家焙煎を検討してみてね!
自分の好みを反映できるのは嬉しいから、勉強してみるにゃ!
筆者が運営する”自家焙煎珈琲 caffines”は下記URLからご利用頂けます。