焙煎後のコーヒー豆は、光・空気・温度・湿度などで味わいや香りの変化も起きやすいため、保管方法に気を使う点が多くあります。
それと比較してコーヒー生豆に関しては、保管にそこまで気を使わなくてもいいと言うことをよく聞きますが、実際のところはどうなんでしょうか?
またコーヒー生豆には賞味期限があるのでしょうか?
今回はコーヒー生豆の保管方法と保存期間、また賞味期限について見ていきます。
以下の記事では焙煎後のコーヒー豆の保存方法について紹介しています。
焙煎後のコーヒー豆の保管については以前紹介したけど、それとどう違うのかも併せて見ていこう!
・コーヒー生豆は正しい保管で長期間風味を保てる。
・コーヒー生豆の賞味期限は厳密には無い。
・焙煎後のコーヒー豆より保管に神経質にならなくても良い。
コーヒー生豆とは?
一般的にあまり聞き慣れないコーヒー生豆。
普段お店などで見るコーヒー豆は、様々な製造過程を経て店頭に並びます。
参考までに、簡潔な流れは以下の通り。
①コーヒーチェリーが収穫される。
②外側の皮などを取り除く”精製”という加工が入る。
③出荷され、焙煎士による焙煎が行われる。→コーヒー豆の完成
④店頭に並ぶ。
②の精製という加工が行われたものをコーヒー生豆と呼びます。
精製については以下の記事でも紹介しています。
コーヒー生豆は、焙煎された茶色いコーヒー豆とは違い、緑がかった色をしています。
あまり店頭で並んでいるところを見かけることはありませんが、販売しているコーヒー専門店もあるようです。
コーヒー生豆の保存方法と保存期間
コーヒー生豆の保存方法は、焙煎したコーヒー豆と比較してそこまで神経質になることはありません。
保存方法
1.常温保管でOK
温度が比較的安定した冷暗所が適しており、出来るだけ生豆に刺激を与えないことが大切です。
冷蔵庫は温度変化や中のニオイ移りなどがあるので、あまりオススメしません。
2.高温・紫外線を避ける
温度変化による生豆への刺激は避けましょう。
3.密閉容器で保管する
光を遮断するもの(缶など)がオススメ。
コーヒーキャニスターやジップロックなどでも問題ありません。
コーヒー生豆を劣化させる原因は以下の4点。
空気・水分・温度・光
空気による酸化・乾燥や温度変化、光・紫外線は生豆が痛む原因となるので、これらの要因を避けて保存しましょう。
保存期間
安定した状態で生豆を保管することで、風味は1~2年程度保つことが出来ます。
保存期間が長ければ長いほど徐々に風味は抜けていきますので、あまりに長期間の保存は避けた方が無難かもしれません。
ここでの1~2年というのは、収穫されてから1~2年という意味になります。
購入してからの期間ではないので、確認することが出来れば収穫時期まで確認したいところではあります。
コーヒー生豆の賞味期限
コーヒー生豆の賞味期限は厳密にはありません。
種類にもよりますが、緑色がかった生豆は、長期保存によって黄色っぽく変色します。
生豆の見た目の変化と共に風味や焙煎後の味わいにも変化が出てくるので、嫌な風味や味わいが出た段階が賞味期限ということになるかもしれません。
前述した保存方法で良い保存状態を維持したとしても、収穫されてから1~2年が風味や豆の個性を保てる限界の期間と言えます。
そのため、コーヒー生豆を購入する際には、生豆の収穫時期や入港時期を確認することが出来るのが理想です。
保存期間によるコーヒー生豆の名称
コーヒー業界では”クロップ”という単語が使われることがあり、これは農産物としてのコーヒー生豆のことを指します。
クロップ(コーヒー生豆)は収穫後の経過によって呼び名が変わります。
ニュークロップ
今年度に収穫された新しい豆。
コーヒーの風味を形成する糖質・クロロゲン酸が多く含まれています。
カレントクロップ
今年度に生産された豆ではあるが、次の収穫の生豆が収穫されるまでの端境期のもの。
パストクロップ
前年度に収穫された豆。
保存状態が悪ければ、香味が弱くなり、枯れた草のような香りになる。
オールドクロップ
前年度以前に収穫された豆。ほとんど出回りません。
コーヒー豆の収穫時期
・北半球(グアテマラなど) 10〜3月
・南半球(ブラジルなど) 4〜9月
・赤道直下(インドネシアなど) 年2回収穫
コーヒー生豆は丁寧な保存で長期保存が可能
保存期間は生豆が収穫された時期によって変わるから、購入する場合には確認出来るのが理想だよ!
しっかりした状態で保存してコーヒー豆を長期間守るにゃ!
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