熱帯・亜熱帯地方の各地で栽培されているコーヒー豆ですが、日本も多くの生産国から輸入しています。
多くの生産国がありますが、国によってコーヒー豆の品質や味わい・香りが違います。
もちろんどこの国のコーヒーが好みかというのは個人によって変わります。
多くの国で生産されているコーヒーですが、一体どんなところで生産されているのか、また日本はどこからコーヒーを輸入しているかを見ていこうと思います。
多くの国のコーヒーが存在しているけど、今回は一体どこの国の生産が多いのかを見ていこう!
コーヒーの生産国
コーヒーベルト
赤道の南北の緯度25度以内の熱帯・亜熱帯エリアは”コーヒーベルト”と呼ばれています。
世界の約195カ国のうち約3分の1に当たる、約60カ国でコーヒー豆が栽培されています。
コーヒー豆の品質は標高が高い産地ほど質が良いとされています。
これは、高地の方が低地に比べて冷涼だったり、寒暖差があるなどの気候条件によってコーヒーの実が締まり、時間をかけて熟成するためです。
年間雨量は1,500〜2,000mm程度が平均的に降ることが望ましいとされていますが、収穫時には晴天が続くことが理想です。
また、収穫後の乾燥工程で雨が降ると、カビが発生するなどコーヒーに悪影響を与えるため、雨季と乾季がはっきりしている気候が良いとされています。
栽培に適した土壌は有機物を多く含む火山灰土壌で湿り気を持った排水性が良い土地が望ましいです。
ロブスタ種は0〜600m程度の低地でも栽培することができますが、アラビカ種の場合は500〜2,500m程度必要になります。
以下の記事でも栽培について紹介しています。
また、中米では産地の高度によって豆の格付けがされています。
日本での栽培
日本の沖縄 先島諸島が北緯24〜25度のコーヒーベルトに属しますが、低地で高い山が無く、季節によっては一日の寒暖差がないので、品質の良いコーヒーの栽培は難しいとされています。
”適地適作”という言葉がありますが、地方に合わないものを生産する場合、品種改良や設備増強などのコストがかかるため、生産自体を行うかどうかを検討する必要があります。
国内生産量
コーヒーベルトの中で、中南米は栽培が最も盛んです。(世界全体の約60%)
中でもブラジルの生産が最も多く、ブラジルにおける生産の動向次第でコーヒーの相場は大きく変化します。
下記、生産量のTOP5です。
国際連合食糧農業機関 – Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO) 2022年1月7日発表された2020年76か国のデータです。
注)FAO推定値や非公式統計も含まれています。
1位 | ブラジル 3,700,231t |
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2位 | ベトナム 1,763,476t |
3位 | コロンビア 833,400t |
4位 | インドネシア 773,409t |
5位 | エチオピア 584,790t |
日本のコーヒー生豆輸入量
日本のコーヒー輸入の代表国はブラジルです、過去のデータでもブラジルは必ず1位になっています。
ブラジル以下の順位もベトナム・コロンビア・インドネシア・エチオピア・グアテマラ等、生産量が多い国が上位にきています。
日本における生豆の流通
2010年頃までは大手輸入商社が大手コーヒーメーカーへ生豆を販売し、また中・小規模商社や自社の子会社である生豆問屋へ卸すという流通経路が通常でした。
商社やメーカー系の生豆問屋が小規模ロースター(焙煎業者)へ生豆を販売することはありませんでした。
2010年頃よりスペシャルティコーヒーが普及し、少量の高品質コーヒーが出回り始めた時より、徐々に流通形態が変化していきました。
大手輸入商社が生豆問屋に卸し、その生豆を比較的大きめのマイクロロースターが購入し、その卸先である、極小規模マイクロロースターに販売するという流通経路が生まれました。
マイクロロースター:小型の焙煎機で自家焙煎した豆の小売、卸販売を行っています。中にはスーパーやデパートへ比較的高品質な商品を卸すこともあります。
いっぱい飲んで、好みを探すにゃっ!
筆者が運営する”自家焙煎珈琲 caffines”は下記URLからご利用頂けます。