コーヒー知識

【初心者向け】コーヒー抽出の基礎|粉の粒度5種と抽出条件

コーヒー豆を挽いて、抽出する。

焙煎は行っていなくても、家庭で実際に豆を挽いて抽出しているというコーヒー愛好家の方は多いと思います。

コーヒーをいつも美味しく飲むためには、挽きたての粉を使い、抽出の条件をしっかり押さえた抽出を行い、同じ味を出せるようになる必要があります。

今回はコーヒーを入れる上で重要な点である、コーヒー豆を挽く段階と、抽出についてを見ていくよ!
美味しいコーヒーを淹れる上で、焙煎と同じぐらい重要なところだから、知識として持っておくように勉強していこう!
コヒ猫
コヒ猫
美味しいコーヒーを淹れれるようになるために、しっかり学んでいくにゃっ!

①コーヒー豆を挽く作業と粒度

コーヒー豆は挽くことにより表面積が増え、コーヒーに含まれる成分が取り出しやすくなります。

コーヒーが持つ香りの成分は、粉砕した瞬間から空間に放出されるので、コーヒーを美味しく飲むためには、抽出する直前にコーヒー豆を挽く必要があります。

コーヒーミル

コーヒー豆を挽く機械のことをミル(グラインダー)と言います。

手挽きのミル(手動で刃を回転させ、豆を挽くタイプ)のものであれば、最近では100円均一でも購入が可能です。(100円ではありませんが笑)

抽出する時に粉の重さが同じであれば、粉は細かい方が味が濃くなったり、ミルによっては微粉が多く出てしまい、味に悪影響が出ることもあるので、ミルの性能がコーヒーに影響を与えることは多々あります。

コーヒーの微粉とは

コーヒー豆を挽いた時に出る、設定の粒度ではない細かい粉のことです。
微粉は抽出のスピードが異なるので、苦味や雑味といったものがコーヒーに混じるなど、微妙な変化をもたらします。

粒度

コーヒー豆を挽いた粉を同じ重さで比較した場合、粉の粒度が細かければ細かいほど、表面積が増えるため濾過速度が遅くなります。

そのため、お湯の滞留時間が増えることにより、味が濃くなります。

粒度が荒い場合がその逆で、表面積が小さくなるので濾過速度が速くなることにより、抽出時間が短くなることで味も薄めになります。

コーヒー豆の粒度の調節ですが、ミルに粒度の調整機能がついていますので、簡単に調節することが可能です。(調節が難しいミルもあります。)

コーヒーの粒度に関しては、全日本コーヒー公正取引協議会が基準を出しており、

粗挽きザラメ状、またはそれ以上の粗さ
中挽きグラニュー糖程度の粗さ
中細挽き中挽き・細挽きの中間の粗さ
細挽きグラニュー糖と白砂糖の中間の粗さ
極細挽き細挽き以下の粗さ

上記表のようになっています。

粒度に正解はなく、味の濃さや雑味の多さで個人の好みに調整していくことが大事です。

粗挽き:ペーパードリップやネルドリップで使用します。クリーンな味わいになります。

中挽き:一般的な挽き具合、ペーパードリップ・サイフォン・コーヒーメーカー・フレンチプレス等で使用します。

細挽き:抽出の際のお湯の滞留時間が長いため、苦味の成分などが出やすいです。アイスコーヒー・水出しコーヒー・ペーパードリップ等で使用します。

中細挽き:メリタ式ドリップにオススメ。濃いめの味になります。

極細挽き:最も細かい粒度、エスプレッソに使用します。

②抽出について

コーヒーを淹れることを抽出と呼びます。

挽いた粉にお湯を注ぐことで、コーヒーに含まれる成分がお湯に移り、取り出されます。

蒸らし

抽出の前段階としてコーヒーの粉にお湯を行き渡らせ、しばらく置くことで成分を抽出しやすくすることを蒸らしと呼びます。

焙煎されたコーヒー豆は炭酸ガスを多量に含んでおり、粉に挽いた状態でお湯を注ぐと、粉にお湯が染み込んでコーヒーの中の炭酸ガスを放出し、泡となって粉の上に盛り上がります。

焙煎から日が浅い新鮮なコーヒー豆ほど、この泡の量が多くなり、ガスが出たところにお湯が染み込むことによって、コーヒー成分が抽出しやすくなります。

十分膨らんだ粉にお湯を注ぐことで、コーヒー成分がお湯に溶け出し、下に落ちます。

このお湯の量や注ぐスピードで味わいが変化します。

焙煎したてのコーヒー豆は時間と共に炭酸ガスを空気に放出しますが、冷蔵庫や冷凍庫で保存することで、炭酸ガスの放出を遅らせることが出来ます。

コーヒー豆は粉に挽いてしまうと、炭酸ガスがすぐに放出されるので、豆のままの保存がおすすめです。

 

③抽出条件による変化について

コーヒーは抽出条件(お湯の温度・粒度・抽出時間・豆の量・水など)によって味が変化します。

それぞれの数値が一つ変化するだけで味も変化するので、抽出条件を毎回メモすることで自分の好みの味に近づけていくことができ、毎回同じ味を出すことにも繋がります。

お湯の温度

お湯の温度を高くすると、コーヒーの様々な成分が出やすくなります。(90°〜95°が一般的)

高い温度の方が成分が抽出されやすいですが、同時に雑味なども多く抽出されることになるので、雑味や苦味などを抑えるために、低温(80°〜85°)で淹れることも一つの工夫です。

粒度

コーヒー豆の粒度を細かくすると、粒の中から外へ溶け出す成分の移動距離が短くなるため、コーヒーの成分が抽出されやすくなります。

溶け出すのが早い酸味は、粒度が細かくても荒くても影響は少ないですが、溶け出す速さの遅い苦味は細かくなれば細かくなるほど速く抽出され、コーヒーに溶け出す成分が増すことになります。

抽出時間

酸味の成分は早めに抽出されます。

そのため、5分かけて抽出した場合と3分かけて抽出した場合を比較しても、酸味の成分はそこまで変化はありません。

しかし、苦味の成分は抽出速度が遅いため、5分と3分の場合で大きく変化します。

抽出速度が遅く時間をかけすぎると、苦味の成分が増え、苦味の比率が増します。

豆の量

基本的な豆の量は10ccにつき1g前後とされており、1人前(120ccほど)には10〜12gと言われています。

豆の量が多く粉の量が多いと、抽出器具内でのお湯の滞留時間が増えて、苦味の成分が抽出されやすくなります。

一般的にコーヒーに向いているのは軟水だと言われています。

カルシウムやマグネシウムが多い硬水を使用すると、コーヒーの成分の抽出が妨げられて味に影響を与えてしまいます。

また、硬水(特にマグネシウムの多い水)はコーヒーの苦味が強くなる傾向があります。

日本の水道水は軟水なので、浄水器を使用すれば水道水でも問題ありません。

軟水のミネラルウォーターか浄水器を使用した水道水を使用することで、コーヒーそのものの特徴を出しやすくなります。

抽出は十人十色、好みは人それぞれ

コーヒーの抽出は淹れる人によって違って、基本的な部分は同じでも、条件を変えて自分の味を作り出すことが出来るよ。
お店によってコーヒーの味が違うから、色んなお店のコーヒーを飲むことも自分の好みを発見する材料になるかもしれないね。

色んな条件を試して、自分好みの味を作り出していこう!

コヒ猫
コヒ猫
コーヒーは自分で色んな変化をつけられるんだにゃー。
毎回色んな淹れ方をすることもコーヒーの一つの楽しみでもあるんだにゃっ!
自分の味を作るために抽出頑張るにゃっ!

筆者が運営する”自家焙煎珈琲 caffines”は下記URLからご利用頂けます。

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caffines管理人
自家焙煎珈琲  caffinesを運営中。 自家焙煎したコーヒー豆で作成したドリップバッグを中心に販売しています。 自家焙煎・ハンドドリップを楽しむ珈琲愛好家です。 コーヒーコーディネーター 取得 食品衛生管理者 取得