コーヒー知識

コーヒーの味わいや香りがコレで決まる|重要工程”精製”

コーヒーの実から果肉などを取り除き、生豆にしていく工程を精製といいます。

精製方法にはいくつか種類が存在し、コーヒー豆を専門店で購入する場合、記載されているケースが多いです。

今回はコーヒーの豆の精製方法についてだよ。
全部同じものに見えるかもしれないけど、精製のやり方で味わいも香りも全然違うものになるから、一つずつ見ていこう!
コヒ猫
コヒ猫
焼き具合で色が違うのは分かるけど、何が違うのかにゃ?

ウェットミル

ウェットミルとは、コーヒーの実であるコーヒーチェリーから内果皮のパーチメントに精製する工程で、水を使用するため、ウェットミル呼ばれています。

コーヒーの精製は大きく分けて、①湿式(ウエット)乾式(ドライ)の2種類の方式があります。

さらに湿式(ウエット)は水洗式(ウォッシュト)・半水洗式(セミウォッシュト)に分けることが出来ます。

ウェットミルの生成を済ませたコーヒー豆はパーチメントと呼ばれ、カビなどの発生を防ぐため、水分含量が9〜12%になるように乾燥して保管されます。

精製における工程は、産地によって異なっていて、その方法による味わいや香りの違いがコーヒー豆に大きく影響を与えるんだ。
次はこの4つの精製方法について一つずつ見ていこう!

水洗式(ウォッシュト)

未熟な実や異物を取り除いてクリーンなコーヒーを作るのに適しています。

酸味・味わい・香りブレないため、最も一般的な方法です。

〈ウォッシュトの工程〉

摘み取ったコーヒーチェリーを、果肉を除去するパルピングマシン(果肉除去機)にかけ、果肉と外皮を取り除きます。

次に豆を水に浸し発酵槽に送られます、発酵槽では微生物によってミューシレージ(果肉の残りの粘着物)が分解されます。

発酵後、表面についたミューシレージを水路で洗い流し、パティオ(コンクリートの広場)やアフリカンベッド(木枠に網をつけたもの)に置き、乾燥させます。

半水洗式(セミウォシュト・パルプドナチュラル・ハニープロセス)

ウォッシュトで行う発酵槽の工程を行わず、ミューシレージを取り除く方法です。

半水洗式の特徴は、発酵槽の工程をカットするため、時間の短縮が計ることができ、発酵工程でのミスも無くなります。

また、水の使用量も減るため、汚す水が少なくなることから環境にも優しいです。

ハニープロセスはミューシレージを一定の割合つけたまま乾燥させる生産処理で、ミューシレージを取り除く割合により味わいが変化します。
ハニープロセスで作られたコーヒーは、独特な風味を持ち、甘い仕上がりになります。

スマトラ式

インドネシアのスマトラ行っているアラビカ種の精製方法で、湿式(ウエット)の他のものとは異なります。

スマトラ式で精製された生豆の色は特殊で、特徴的な青緑色になります。

酸味が少し減り、”伝統的なスマトラのコーヒー”の味が出ると言われています。

乾式(ナチュラル・アンウォッシュト)

収穫したコーヒーチェリーをそのまま天日で乾燥させ、手作業で乾燥した果肉とパーチメントに分けます。

この方法は収穫期が乾季で雨の心配がないことが条件の土地に向いています。

農園の管理によってクオリティに差が出る精製方法で、よく管理された農園では、複雑でユニークな香りや味わいが生まれます。

逆に管理が良くない農園では、未熟豆や異物が混入してしまうことがあります。

ドライミル

ドライミルはパーチメントから生豆にするまでの工程のことです。

機械設備のある環境が必要になります。

レスティング(休息)

9〜12%まで乾燥したパーチメントは、湿気の少ないサイロ(保管庫)で約2ヶ月休ませます。

この工程により、水分値も均等になるため、味わいや香りが安定します。

この時のサイロの温度は20〜25°、湿度は50〜60%が適しています。

脱稃

脱稃(だっぷ)とはパーチメント(内果皮)を外して生豆にする工程です。

ナチュラルの場合は、ドライチェリーをそのまま生豆にします。

選別

選別方法は4種類あります。

スクリーン選別:スクリーンとは生豆の大きさを示すもので、スクリーン選別とは生豆を大きさ別に選別することです。

 

比重選別:比重選別機にかけて重い豆と軽い豆に分けます。重い豆の方が完熟して成分が多く実が締まっているので、高品質と判断されます。

 

電子選別:電子選別機(カラーセンサー)という、豆に光を当てて反射する光が弱い黒色に近い豆を選別して取り除く機械を使用し、色の黒い豆や異物を判定して除去します。

 

ハンドピック:人の手で欠点豆を取り除く方法です。機械選別した後に最終チェックする場合もあります。

 

コーヒーの格付け

格付けに国際的な基準はなく、生産国で独自の基準を持ち、格付けを行なっています。

格付けには大きく分けて3つあり、欠点豆による等級評価・コーヒー豆の大きさによる等級評価・標高による等級評価の3種類です。

上記の評価基準には味や香りの評価を含むものはありません。

欠点豆とサイズのよる等級・コーヒー豆サイズによる等級・標高による等級・複合的な評価での等級など、生産国により格付けが変わります。

欠点豆とはコーヒーの味わいや香りに大きなダメージを与える豆のことです。
通常ドライミルや出荷前の検査で、機械や人の手によって取り除かれますが、最終的には焙煎者がチェックし、取り除く必要があります。

自家焙煎珈琲caffinesでもハンドピックで欠点豆を取り除くことは欠かさず行なっています。手間はかかりますが、美味しいコーヒー豆を焙煎する上で大事なことです。

精製方法はコーヒー豆を買う際の決め手になる

精製方法の違いは香りで分かるぐらいハッキリ分かるから、飲み比べて見るとすごい面白いよ。
ウォッシュトとナチュラルの違いなんかはコーヒーをあまり飲まない人でも分かるぐらい味わいと香りの違いがあるから、是非専門店で見つけたら飲み比べてみてね!
コヒ猫
コヒ猫
通販でコーヒー豆を買う時にも記載があったりするから、確認して購入して見るにゃっ!

筆者が運営する”自家焙煎珈琲 caffines”は下記URLからご利用頂けます。

https://caffines.base.shop

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caffines管理人
自家焙煎珈琲  caffinesを運営中。 自家焙煎したコーヒー豆で作成したドリップバッグを中心に販売しています。 自家焙煎・ハンドドリップを楽しむ珈琲愛好家です。 コーヒーコーディネーター 取得 食品衛生管理者 取得