ハンドドリップをする際に1番最初に行う工程である”蒸らし”で、上手くコーヒー粉が膨らまないという悩みを持った人も多いのではないでしょうか。
動画や画像で見るプロのハンドドリップでは、コーヒー粉が大きく膨らんで、上手く落とせてい美味しいコーヒーが淹れられています。
しかし、コーヒーを始められた人が実際に自分がやってみると上手く膨らまず、そのドリップそのものを失敗したと思うケースも多いようです。
そこで今回は、コーヒー粉が膨らまない原因と、その膨らみ(コーヒードーム)はどういったものなのかということを解説していきます。
けど実際にやってみて上手くいかない人も多いみたいだから、今回はコーヒー粉が膨らまない原因を探っていこう!
あれは技術的な問題なのかにゃ?気になるにゃー。
・コーヒーの膨らみ(コーヒードームは)コーヒー豆の鮮度のバロメーター。
・コーヒードームは味わいにはほとんど関係ない。
・コーヒー粉は浅煎りは膨らみにくく、深煎りは膨らみやすい。
ハンドドリップでの蒸らしとは?
ハンドドリップでは、最初に”蒸らし”という工程を行うことがほとんどです。
ハンドドリップを行う際、一投目にコーヒー全体にお湯を染み渡らせることで、コーヒー粉に含まれるガスを抜いてあげる工程のこと。
この蒸らしの際に、ガスが放出されることでコーヒー粉は大きく膨らみます。(コーヒー豆の焙煎度や鮮度で大きく変わります。)
ガスを抜いてあげることでコーヒー粉にお湯が通りやすくなり、成分を抽出しやすくなるため、ハンドドリップにおいて欠かせません。
蒸らしの湯量は30ml〜40ml、時間は30秒〜50秒と淹れる人によって様々で、蒸らしの時間や湯量でも出来上がったコーヒーの味は変化します。
初心者の人は湯量30ml・時間30秒というのが蒸らしとしては一般的みたいなので、目安にしておきましょう。
以下の記事でも初心者向けの簡単な抽出方法について紹介しています。
蒸らしでコーヒー粉が膨らまない理由
蒸らしではコーヒー粉からガスが抜けることにより、コーヒー粉が大きく膨らむという現象がおきますが、これが起きないケースもあります。
コーヒー粉が膨らまない原因は以下の通りです。
・コーヒー豆の鮮度が落ちている
(焙煎から日数が大きく経過している・保存状態が悪い)
・焙煎度が浅い
・湯温が低すぎる
・粉の状態で販売されている市販のコーヒー粉を使用している
一つずつ見ていきます。
コーヒー豆の鮮度が落ちている
コーヒー豆の劣化は、コーヒー粉が膨らまなくなる大きな原因。
焙煎後のコーヒー豆からは保存状態に関わらず、徐々にガスが抜けていきます。
ガスが抜けることによってコーヒー豆に含まれるガスの量が減っていくため、当然粉にした時のガスの量も減っている状態なので、お湯が触れても発生するガスは減少し、膨らみは少なくなるということになります。
焙煎後1ヶ月以上経ってしまうと、コーヒー豆からガスはほとんど抜けているため、蒸らしでコーヒー粉を膨らますことは難しいでしょう。
焙煎度が浅い
浅煎りのコーヒー豆はガスの量が元々少なく、コーヒー豆自体が深煎りよりも重たいので、ほとんど膨らむことはありません。
浅煎りは水分が多く残っているため、深煎りよりも重量が重たくなります。
同じグラム数の豆を焙煎したとしても、深煎りと浅煎りでは焙煎後の重量が同じになることはありません。
蒸らしでの膨らみを楽しみたい人は、焙煎後から日が浅い深煎りのコーヒーを選択しましょう。
湯温が低すぎる
湯温が低すぎてもコーヒー粉からのガスの放出が弱くなります。
また湯温が低いと、コーヒーの成分が抽出しにくくなりますので、ハンドドリップ時に使用するお湯の湯温は85°〜90°ぐらいがオススメです。
湯温調整が簡単に出来る電気ケトルなどが非常に使いやすいので、ハンドドリップでコーヒーの味わいが中々安定しない人はこちらを使用するのがオススメです。
オススメの電気ケトルはこちらの記事で紹介しています。
粉の状態で販売されている市販のコーヒー粉を使用している
コーヒー豆は粉にした瞬間から一気に鮮度が落ち始めます。
市販されているものは陳列されるまでに時間がかかっていたり、店頭で長期間並び続けているものがあったりするため、中々鮮度の良いものとは言い難くなってしまい、コーヒー粉が膨らむこともほとんどありません。
安価なものでも良いので、コーヒーミルを購入して、コーヒー専門店から購入したコーヒー豆をドリップするのがオススメです。
ハンドドリップに必要なものはこちらの記事にまとめてあります。
コーヒー粉の膨らみ(コーヒードーム)は必要?
結論から言うと、コーヒー粉の膨らみ(コーヒードーム)は味わいにほとんど関係ありません。
しかしコーヒードームが出来ると言うことは、新鮮なコーヒー豆であるという証拠でもあるので、そういった意味合いではコーヒー粉が膨らむという現象自体は必要なものではあります。
前述した通り、浅煎りの豆は焙煎直後のものでもない限りはほとんど膨らむことはありませんので、浅煎りの豆が膨らまないからといって新鮮でないと判断しないようにしましょう。
コーヒー粉が膨らまないからといって淹れたコーヒーが全て良くないという訳ではないので、あまり気にしすぎないようにしましょう。
コーヒー粉を膨らませるには?
一番コーヒー粉が膨らむという現象が起こしやすいのは、焙煎から日が浅い(焙煎直後から1週間ほど)深煎りのものを使用することです。
膨らますことに特別な技術は必要ありません、新鮮なコーヒー豆を使用するということが一番重要になってきます。
前述の通り、コーヒー粉の膨らみ(コーヒードーム)は味わいに直結するものではないので、膨らまないからといって淹れたコーヒーが美味しくないという訳ではありません。
コーヒー粉の膨らみはコーヒー豆の鮮度のバロメーターぐらいの認識で問題ないかと思います。
しかし、コーヒードームは視覚的にも淹れていて楽しめるものなので、コーヒードームを楽しみたい方は是非コーヒー専門店などで新鮮な深煎りのコーヒー豆を購入して楽しんでみてください。
コーヒー粉の膨らみは視覚的楽しみ
浅煎りのコーヒー豆や少し焙煎から時間が経過したものは膨らみにくいかもしれないけど、それが原因で味わいが悪くなるという訳ではないから、あくまで視覚的楽しみの一つとして捉えるようにしよう!
あんまり気にせず、コーヒーを楽しむにゃ!
筆者が運営する”自家焙煎珈琲 caffines”は下記URLからご利用頂けます。