ハンドドリップ(ペーパードリップ)に必要不可欠なペーパーフィルター。
最近は購入出来る場所も増えており、ペーパーフィルターには漂白された白色のタイプ・無漂白の茶色のタイプの2種類が販売されていますが、その違いについてご存知でしょうか?
同じ形のペーパーなので、ハンドドリップ(ペーパードリップ)を始められたばかりの方は、どちらのペーパーを選んだ方がいいのか・違いは何なのかと疑問を持つ方は多いと思います。
今回は漂白されたペーパーフィルターと無漂白のペーパーフィルターの違いについて書いていきます。
どちらも同じようなものに見えるけど、今回はその違いについて見ていこう!
どっちを選べばいいのかにゃ?
・漂白と無漂白の違い
・製造での違いはリグニンの除去方法
・どちらを選ぶべきか
漂白と無漂白の違い
漂白されたペーパーフィルターと無漂白のペーパーフィルターの違いは、
紙の匂いお湯に移るかどうか
という点が主な違いになります。
漂白されたペーパーフィルター→お湯を通した時に、紙の匂いが弱い
無漂白のペーパーフィルター→お湯を通した時に、紙の匂いが強い
漂白されたペーパーと無漂白のペーパーでは製造過程に違いがあり、紙の原料である”パルプ”を作る木材に含まれる、リグニンという成分の除去方法により変わります。
リグニン(英: lignin)とは、高等植物の木化に関与する高分子のフェノール性化合物であり、木質素とも呼ばれる。「木材」を意味するラテン語 lignum から命名された。
wikipediaより引用
リグニンの除去方法
漂白されたペーパーと無漂白のペーパーではリグニンの除去方法が変わります。
それぞれの除去方法について見ていきましょう。
漂白されたペーパーフィルター
漂白剤を使用して、リグニンの除去を行います。
コーヒー用のペーパーフィルターを製造するための漂白剤は、酵素系漂白剤というものを使用します。
酵素系漂白剤とは、酸素の力で汚れを落とす漂白剤のこと
過酸化ナトリウム、または過酸化水素が主成分のもので、塩素系漂白剤のような刺激の強い臭いがないものになります。
漂白剤は塩素のイメージが強いですが、酵素系漂白剤には塩素が含まれていないので、製造されたペーパーフィルターには塩素が含まれません。
無漂白のペーパーフィルター
水洗いを長時間行い、リグニンの除去を行います。
漂白剤を使用せず、大量の水で洗ってリグニンを除去するため、どうしても紙の色や匂いが残ってしまいます。
薬剤(漂白剤)を使用しないので、体には良さそうですが、大量の水を使用することはあまりエコとは言えませんね。
水洗いでのリグニン除去は、漂白した場合と比べると洗浄時間は2倍以上かかると言われています。
漂白した場合の洗浄時間は長くて4時間とされているようなので、単純計算で8時間以上はかかるということになります。
コーヒーの味わいに影響はあるのか
結論から言うと、フィルターによって味わいや風味に影響があります。
無漂白のペーパーフィルターを使用して抽出したコーヒーには、紙の匂いが移る可能性があるため、味わいや香り、風味を気にする人は漂白されたペーパーフィルターを使用するのがオススメ。
もちろん無漂白のペーパーフィルターでもペーパーリンスを行うことで、多少なりとも紙の匂いは落とせるので、使用する場合は確実にペーパーリンスを行いましょう。
ペーパーフィルター全体にお湯を当て、紙の匂いを取り除くことをペーパーリンスと言います。
サーバーやドリッパーなどのコーヒー器具を洗ったり、温めることができ、コーヒーの成分を抽出しやすくなります。
また、以前こちらの記事でも紹介しましたが、漂白されたペーパーフィルターも種類によって味わいに違いが出るので、色々試してみるのがオススメ。
どちらを選ぶべきか
結論としては、どちらを使用しても問題ありません。
実際に両方試してみて、どちらの方が自分の好みかという点で選んでOKです。
どちらも安価で購入は出来るので、実際に両方使ってみて味わいや風味の違いを体感するのも楽しいですよ。
二つとも試してみて、好みで選ぼう
味わいの風味の違いは多少出るから、二つとも試して飲み比べしてみてね!
どっちも買って試してみるにゃ!
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